会計ソフトとは?ITが苦手な個人事業主がつまずかない選び方5つ【スマホで試す手順つき】

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毎年2月になると、紙袋いっぱいのレシートを床に広げて、1年分の売上を思い出しながら電卓をたたく。
「今年こそ、毎月ちゃんとつけておこう」と思って、気づけばまた次の2月。

ひとりで仕事をしていると、こんな方は少なくないと思います。

「会計ソフトを使えば楽になる」と聞いても、

  • 種類が多くて、どれがいいのか分からない
  • パソコンは年に数回しか開かないけど、スマホだけで使えるの?
  • 難しい設定でつまずいて、お金だけ払うことにならない?

と、手が止まってしまいますよね。

この記事では、ITが苦手な人がつまずかないための選び方5つと、スマホだけで無料で試して決める手順をまとめました。最後に、候補を比べるときに使えるチェック表もつけています。

※この記事では、特定の会計ソフトのおすすめはしていません。選ぶときの「ものさし」を持ってもらうための記事です。


会計ソフトとは?

会計ソフトは、仕事のお金の出入りを記録して、確定申告の書類を作るのを手伝ってくれる道具です。スマホのアプリで使えるものも増えています。

できることは大きく3つ

できることざっくり言うと
お金の出入りを記録する売上や、材料・ガソリンなどの支払いを入れておく「家計簿の仕事版」
記録を自動で集めるレシートを撮る、銀行口座やカードとつなぐ、などで入力の手間を減らす
確定申告の書類を作る1年分の記録から、申告に必要な書類の形にまとめる

会計ソフトを使わない方法もあります

念のためお伝えすると、会計ソフトは「必ず使わなければいけないもの」ではありません。

国税庁のホームページには「確定申告書等作成コーナー」という無料の仕組みがあり、スマホからでも申告書を作れます。マイナンバーカードがあれば、スマホからそのまま提出(e-Tax)することもできます。

ただ、作成コーナーは「1年分の数字がまとまっていること」が前提です。毎日の記録を集めて整理する部分を楽にしたい人に向いているのが、会計ソフトです。


選ぶ前に確認:あなたは「青色申告」?「白色申告」?

個人事業主の確定申告には、大きく分けて「青色申告」と「白色申告」の2つがあります。どちらかによって、つける帳簿の細かさが変わるので、会計ソフトを選ぶ前に確認しておきます。

  • 青色申告:事前に税務署へ「青色申告承認申請書」を出している人。決められた形で帳簿をつけると、「青色申告特別控除」という仕組みを使える場合があります
  • 白色申告:申請を出していない人。白色申告でも、日々の取引を帳簿につけて、書類を保存しておく必要があります

確認のしかた

  • 開業したときに「青色申告承認申請書」を出した覚えがあるか思い出します
  • 分からないときは、住所地の税務署に問い合わせると教えてもらえます

多くの会計ソフトはどちらにも対応していますが、料金プランが分かれていることがあります。自分がどちらなのかだけ分かれば、この記事の選び方で十分です。

※どちらで申告するのがよいかは、人によって事情が違います。迷ったときは、税務署や税理士に相談してください。


ITが苦手な人がつまずかない選び方5つ

1. スマホのアプリだけで、記録から申告書づくりまでできるか

パソコンをほとんど開かない人にとって、一番大事なポイントです。

見るところは2つです。

  • 毎日の記録(売上・支払いの入力)がスマホのアプリでできるか
  • 1年分をまとめて、申告書を作るところまでスマホでできるか

「記録はスマホでできるけど、申告書を作るのはパソコンだけ」というものもあります。公式サイトの「スマホでできること」や「よくある質問」のページで確かめておきましょう。

2. レシートを撮るだけで読み取れるか

スマホのカメラでレシートを撮ると、日付や金額を読み取って入力してくれる機能です。紙袋にレシートをためてしまう人ほど、効果を感じやすい機能です。

ただし、読み取りは完ぺきではありません。読み取ったあとに、金額が合っているか目で確かめるひと手間は必要です。無料で試すときに、実際のレシートで確かめてみましょう(手順は後で説明します)。

3. 銀行口座やカードとつなげて、自動で取り込めるか

仕事用の銀行口座やクレジットカードと会計ソフトをつなげると、入出金の記録を自動で取り込めます。これを「口座連携(こうざれんけい)」といいます。

振り込みでお代をいただくことが多い人や、材料をカードで買うことが多い人は、入力の手間がかなり減ります。

安全のために気をつけたいこと

  • アプリは、提供している会社の公式サイトやアプリストアの公式のものを入れる
  • ログインのときに、パスワードに加えて確認コードを入れる「2段階認証」を設定する
  • 無料で試している間は、口座連携は無理にしなくてもかまいません。「使い続ける」と決めてからでも大丈夫です

4. 困ったときに聞ける窓口と、その時間帯

ITが苦手な人ほど、ここで差が出ます。

確認すること見るポイント
聞き方チャット・メール・電話のどれがあるか
時間帯自分が作業する時間(夜・土日)に対応しているか
料金プラン電話で聞けるのは上のプランだけ、ということがないか

日中は現場で、事務は夜にやる人は、夜や土日に聞ける窓口があるかを必ず見ておきましょう。

5. 料金と、無料で試せる期間・やめ方

会計ソフトは、月ごとや1年ごとにお金を払う形(サブスク)が多いです。

  • 1年あたりいくらか(月払いと年払いで値段が違うことがあります)
  • 無料で試せる期間があるか、何日間か
  • やめ方(解約のしかた)が分かりやすいか

特に「やめ方」は、申し込む前に確認しておくと安心です。


スマホで試して決める手順(6ステップ)

ここからは、実際にスマホだけで試して決める流れです。1日15分ずつ、1週間ほどで決められます。

ステップ1:自分が青色か白色かを確かめる(5分)

上の「選ぶ前に確認」を見て、どちらかを確かめます。

ステップ2:候補を2〜3個にしぼる(10分)

最初から1つに決めず、2〜3個を試して比べるのがおすすめです。選び方5つのうち、特に「1. スマホだけで完結するか」と「4. 困ったときの窓口」で、候補をしぼります。

ステップ3:公式アプリを入れて、無料で登録する(15分)

  • アプリストア(iPhoneなら「App Store」、Androidなら「Google Play」)で、提供会社の名前を確かめてから入れます
  • 無料で試せる期間が始まった日と、終わる日をスマホのカレンダーに入れておきます(うっかり料金が発生するのを防ぐため)

ステップ4:実際のレシートを3枚撮ってみる(10分)

手元にあるレシートを3枚、アプリで撮ってみます。

  • 日付と金額が正しく読み取れたか
  • 間違っていたとき、直し方は分かりやすいか

を確かめます。長いレシートや、しわのあるレシートも1枚入れておくと、実際の使い心地が分かります。

ステップ5:売上を1件入れてみる(5分)

最近の仕事の売上を1件、入れてみます。「どこに何を入れればいいか迷わないか」を見ます。迷ったら、窓口(チャットなど)に質問してみるのもおすすめです。返事の早さや分かりやすさも、比べる材料になります。

ステップ6:チェック表で比べて、1つに決める(10分)

下のチェック表に○△×をつけて、一番使いやすかったものに決めます。使わないことにしたものは、無料期間のうちに解約しておきましょう。


比べるときのチェック表

スクリーンショットを撮って、メモ代わりにお使いください。

チェック項目候補A候補B候補C
自分の申告(青色/白色)に対応している
スマホだけで記録できる
スマホだけで申告書まで作れる
レシートの読み取りが正確だった
読み取りミスの直し方が分かりやすい
銀行口座・カードとつなげられる
夜・土日に聞ける窓口がある
質問への返事が分かりやすかった
1年あたりの料金に納得できる
やめ方(解約)が分かりやすい

よくある不安

Q. 途中で別の会計ソフトに乗りかえられますか?
A. 乗りかえられるものが多いですが、記録の引っ越しに手間がかかることがあります。できれば年の初め(1月)から使い始めると、1年分の記録が1つのソフトにまとまって楽です。

Q. スマホで入れた記録が消えたりしませんか?
A. 多くの会計ソフトは、記録をスマホの中ではなく会社のサーバー(インターネット上の保管場所)に保存する「クラウド型」です。スマホを買いかえても、同じアカウントでログインすれば記録を見られます。念のため、試すときに「スマホを変えたらどうなるか」をよくある質問で確認しておくと安心です。

Q. 会計ソフトを使えば、税金のことは全部おまかせできますか?
A. 会計ソフトは、記録と書類づくりを手伝ってくれる道具です。「この支払いを仕事のお金として入れていいか」のような判断は、自分でする必要があります。迷うものがあるときは、税務署や税理士に相談しましょう。


まとめ

  • 会計ソフトは、毎日のお金の記録と、確定申告の書類づくりを手伝ってくれる道具です
  • 選ぶ前に、自分が青色申告か白色申告かを確かめます
  • ITが苦手な人は、次の5つで選ぶとつまずきにくくなります
    1. スマホのアプリだけで、申告書づくりまでできるか
    2. レシートを撮るだけで読み取れるか
    3. 銀行口座やカードとつなげられるか
    4. 夜・土日に聞ける窓口があるか
    5. 料金と、無料期間・やめ方
  • いきなり1つに決めず、2〜3個を無料で試して、チェック表で比べるのがおすすめです

確定申告の時期は、例年2月の中ごろから3月の中ごろです。その前に、年の初めから記録をつけ始められるよう、年末までに試しておくと、次の2月がぐっと落ち着くはずです。


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参考にした公式情報(2026年9月時点)

※この記事は、確定申告の一般的な流れと会計ソフトの選び方をまとめたものです。個別の税金の計算や申告内容については、税務署または税理士にご相談ください。